米政府閉鎖解除の糸口になるか！？トランプ大統領がフィリバスターの廃止に言及

2025年11月6日 2025年11月6日

米金融ツイート和訳　管理人

トランプ大統領が共和党議員にフィリバスターの廃止を訴える

トランプ大統領、政府閉鎖について：
「フィリバスター（議事妨害）を廃止すべき時だ」
「議事妨害を廃止すれば共和党に勝つのは不可能になる」
— 米金融ツイート和訳 (@bei_wayaku) November 5, 2025

昨日、トランプ大統領は米上院共和党議員に対して、フィリバスターの廃止を訴えました。これは、現在継続中の政府閉鎖の解除のためのトランプの提案（というか圧力）のようで、米金融ツイート和訳のアカウントの方では全部の翻訳を投稿していませんが、結構強い口調で繰り返し発言をしているようでした。

そもそもフィリバスターとは何でしょうか？日本語では「議事妨害」と訳されます。米上院では議員の発言回数や発言時間に制限が無いので、法案に反対する議員が1人でもいると、長時間演説をすることによって審議を妨害することができます。この妨害行為（一応正当な抵抗行為）がフィリバスターと呼ばれています。

米上院では議論を終えて、採決に進むためにはクローチャー（cloture）という決議が必要で、これが議決されるとフィリバスターも強制終了になるのですが、クローチャーの議決には上院の五分の三以上の票（つまり60票以上）が必要になっています。

現在、上院共和党は53議席しかないので、多数派とはいえこのフィリバスターにより法案の採決に進めないという状況になっているようです。

トランプ大統領のフィリバスター廃止の訴えに対して、米上院の共和党議員は拒否をしているようです。

フィリバスターは賛否両論あるようですが、少数派の意見を無視せず、十分な議論をするために上院にとっては重視されている要素のようなので、安易に廃止すると逆に国民の反感を買うと考えているのではないでしょうか。

また、通常の手続きでフィリバスターを廃止しようとすると、それにもまたクローチャーが必要なので結局60票の賛成が必要になります。通常ではない方法で強引に議決することもできるようですが、こちらも同様に国民の反感を買いそうなので、フィリバスターの廃止は難しいんじゃないかなーと思います。

もし、トランプと上院共和党員がフィリバスター廃止を強行した場合は、政府閉鎖解除のための予算案が可決できるので、政府閉鎖は解除されると考えられます。

ここ数日の相場は政府閉鎖が最長記録を超えたことで、不確実性の増大から軟調傾向にありましたので、政府閉鎖解除の可能性となれば一旦反発すると考えられます。ただし、こういった強硬手段は政治不安も連想させますので、また高値を更新していくような相場に戻るかどうかは怪しいところです…

元々、米国株のバリエーションは高すぎるのではないか？といった雰囲気もありましたし、今は安易に反発に乗るのは危険かもしれません。